成人式を迎えた妹に、10年前からの手紙が届いた
自分の2分の1成人式について考える
今年成人式を迎えた妹の元に、10年前の自分からの手紙が届いていた。2分の1成人式として、小学校4年生の時に書いたものらしい。そこには将来の夢や、友人たちからのメッセージが書いてあった。
この10年前からの手紙、自分が成人式の時は送られてこなかった。では自分は小学校4年生の時、どんなことをして、何を考えていたのだろうか。そう思い、部屋の中を探したら小学校4年生の頃の文集が出てきた。
文集「なかま」によると、10歳の僕は、将来プロ棋士(将棋)になりたいと書いていた。思い起こせば、小学校4年生の頃、担任の先生がアマチュア有段者だったこともあり、クラス中で将棋が流行っていたのだ。珍しい光景かもしれないが、当時のクラスでは休み時間にみんなで将棋を指しており、僕はクラスの中では強い方だった。(今でも将棋は好きだけど、もう久しく指していない)
ほかの項目を見てみると、クラスの思い出ベスト5には、「落語」「将棋大会」「プラネタリウム見学」などを挙げていた。パッとみて思ったのは、今でも興味があることばかりだということ。小学4年生の頃好きだったものは、今でも引き続き興味を持っているらしい。
また、小学校からの友人たちの文章も載っており、それがまた面白い。パイロットになりたいと書いた友人は、大学時代に留学することになるし、走ることは誰にも負けないと書いた友人は、その後中高で陸上部のエースになる。夢が叶うとは言わないけど、10歳の頃に考えていた未来は、それなりにその人達に影響を与えているように思える。
一方で、ネガティブな話をすれば、お花屋さんになりたいと夢を書いた少女が、10年後にはできちゃった結婚で母になっていたり、サッカー選手のなりたいと夢を書いた少年が、10年後には街の不良になっていたりもするのだけど‥‥。
すべての文集に書かれている夢が、その人の未来に繋がっているわけではない。だけど、それでも10年前に感じていた(書いていた)いくつかのことは、その人の今に繋がっていると思う。就活の時にも同じことを思ったけれど、自分が嬉しいと思うことや、心惹かれるものってのは根本的には、小さい頃から変わらないものだと思っている。
小学校の文集が残っていたら、読み返してみると面白いと思う。もし、読み返せる資料が無かったとしても、成人式を祝うこの時期に、自分の2分の1成人式について考えるのは、なかなか良い体験ではないだろうか。「10年前、20歳は大人だと思ってたけど、実際全然変わってないや」と手紙を見た妹がとボソっと言ったように、過去を見ることで、変わらない自分を再確認できるかもしれない。